コラム

Cisco Merakiのライセンス体系変更について

Merakiのライセンス体系が変更になりました。
2024年6月以降の“新規”Merakiユーザ様は2つのライセンスから型番を選択いただくことになります。

すでにご利用中のMerakiユーザ様にも多少影響がある内容ですので、ご確認をお願いいたします。

 

■(前提)Meraki ダッシュボードの構造

Merakiダッシュボードの構造
Organization:1つの組織体(会社など)のライセンスとインベントリを包括
Network:1つの組織体(会社など)のライセンスとインベントリを包括

Merakiのライセンス体系について記載する前に
前提の知識としてまずは以下のMerakiダッシュボードについて説明します。

●Organizationとは
1つの組織体(会社など)のライセンスとインベントリを包括しており、Merakiダッシュボードの箱として
一番大きな単位となります。

● Networkとは
デバイスやその構成、統計、全クライアントデバイスの情報を包括しています。
Organizationの配下にある単位で、作り方はお客様それぞれにできることが特長で
各NetworkにそれぞれのMerakiのデバイスを紐づけするイメージです。

●例
Organization →会社、企業
Network →東京本社、大阪拠点など

 

■ライセンス体系と特長

Merakiのライセンス体系と特長 Co-Termination(Co-Term)とSubscription Licensingの特徴

ここからは、各ライセンスの体系とその特長について説明します。

●Co-Termination(Co-Term)
こちらは、Meraki開発当初から存在するライセンス体系です。
従来のライセンス型番であるEnterpriseライセンス、またはAdvancedライセンスをご購入するとデフォルトで作成される
体系です。

ライセンス期限としては、Organization全体が1つのライセンス期限となる形です。

●Subscription Licensing
こちらは、「サブスクリプションライセンス型番」を購入する際に使われるライセンス体系です。
従来のライセンス型番( EnterpriseやAdvanced )とは異なるものとなります。

そのため下記の注意が必要です。 
・「サブスクリプションライセンス型番」として購入しなければ使えないライセンス体系です。
・従来のライセンス型番(EnterpriseやAdvanced )をご購入していても「サブスクリプションライセンス」に
変換はできません。

ライセンス期限としては、1つまたは複数のNetworkで1つのライセンス期限となる形です。

 

■ライセンス体系:有効期限のイメージ

Merakiライセンス体系:有効期限のイメージ Co-Termination(Co-Term)とSubscription Licensingの有効期限の違いについてイメージ図で説明しています。

ここからは、有効期限のイメージについて詳しく説明します。

● Co-Termination(Co-Term)
全てのOrganizationとNetworkが、同一の有効期限になるイメージです。

●Subscription Licensing
1つまたは複数のNetworkをまとめて、それぞれで有効期限が存在するイメージです。
イメージ図のように、SubID①のまとまりを有効期限2030/10/1、SubID②のまとまりを有効期限2031/11/1にするなど
サブスクリプションIDを分けることで、別々に管理することが可能になります。

また、全てのNetworkを同一のサブスクリプションIDで管理することにより、Co-TermのようなOrganization全体で同一の有効期限にするライセンス運用も可能です。

 

■Merakiの2つのライセンス体系:比較表 メリット/デメリット

Merakiの2つのライセンス体系:比較表 メリット/デメリット
Co-Term、Subscription Licensing

ライセンス体系の比較表に記載した、Subscription Licensingのメリットとデメリットについて詳しく説明していきます。

【メリット】

MXまたはMSシリーズのHWモデルサイズに準じた共通型番(ライセンス選定ミス軽減)
→(例)MSシリーズの場合:従来では同じモデルの機種であっても、PoE非対応HWとPoE対応HWで、ライセンスの型番を変えないと使用できませんでした。しかしSubscription Licensingでは、PoE非対応HWとPoE対応HWはどちらも共通のライセンス型番となったため、ライセンスの選定ミスが軽減されます。

 1ヶ月単位で期間を指定可能
→1年や3年などの契約ではなく、1か月単位で契約可能となったため、例えば「2年3か月」などの契約も可能です。

追加/更新時に都度ライセンスキー入力が不要(適用漏れのリスク無し)
→Subscription Licensingは、追加または更新のたびにライセンスキーを発行されることがないため、入力の手間が省けます。また、ライセンスキーが発行された後に適用するのを忘れてしまい、ライセンス消費をしてしまうといったリスクも減ります。
→ライセンス自動更新の選択も可能ですが、Cisco社とお客様との間に、当社のような販社が契約上入りますので、受発注及び請求プロセスの兼ね合い上、自動更新offのオペレーションが一般的です。

コンプライアンス違反時に通信影響無し
→従来では、コンプライアンス違反をしてから30日の猶予期間があり、猶予期間を過ぎてもコンプライアンス違反の状態が続くと、通信ができなくなっていました。
しかしSubscription Licensingでは、コンプライアンス違反の猶予期間が過ぎても、設定変更やバージョン変更ができなくなるだけですので、通信自体は可能です。
※コンプライアンス違反=ライセンス期限が切れたまま使用する。ライセンスの数よりデバイスの数が多い。など

MXのライセンスエディションをOrganization内で混在可能(必要な場所に必要な投資)
→MXには、Enterprise、Advanced セキュリティ、SD-WANと3つのエディションがあります。従来では、Organization内でエディションの統一が必要でしたが、Subscription Licensingでは、Organization内で統一する必要がありません。
例えば、大きな拠点のMXはSD-WANライセンスにし、小さな拠点のMXはEnterpriseライセンスにするなど、エディションを混在させることができるため、その拠点に合ったセキュリティ対策・スペックのライセンスを使うことができます。

【デメリット】

有効なサブスクリプション期間内に商流を変更することは不可
→商流変更を希望する場合は、サブスクリプション期間終了後に改めて手続きを行う必要があります。

 

■まとめ

Merakiの各ライセンス体系の特長やメリット/デメリットについてお伝えしましたが
いかがでしたでしょうか。

Merakiの各ライセンス体系についてご不明点等ございましたら
是非、当社へお気軽にお問い合わせください。

 

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