Catalyst 導入事例
Cisco Catalyst Seriesでネットワーク基盤を刷新
複雑なネットワーク運用を解消、柔軟な働き方を実現
株式会社JTB グループ本社 ITセキュリティ・インフラサポートチーム 渡辺 淳一郎氏
ジェイズ・テクノロジー株式会社 営業本部 第1営業部 第1グループ グループマネージャ 西村 勝久氏

Catalyst 導入事例
株式会社JTB グループ本社 ITセキュリティ・インフラサポートチーム 渡辺 淳一郎氏
ジェイズ・テクノロジー株式会社 営業本部 第1営業部 第1グループ グループマネージャ 西村 勝久氏
1912年の創立以来、旅行業を中心に幅広い事業を展開してきた株式会社JTB(以下、JTB)。2018年には旅行系グループ15社を統合し、「ONE JTB」として新たな体制をスタートさせた。組織や働き方が変化する中、事業活動を支えるネットワークにおいても、より柔軟で安定した環境の整備が求められていた。

JTBは2018年、旅行系グループ15社を統合して「ONE JTB」として新たな体制をスタートさせ、各事業会社を東京・天王洲のグループ本社ビルと大阪・中央区のJTBビルに集約した。一方、ネットワークについては各事業会社のインフラをそのまま移行させたため、東京と大阪でネットワーク構成が異なるほか、入居する事業会社ごとのネットワークも存在するなど、統一されていない状態だった。拠点や事業会社ごとに異なるネットワーク構成は、日々の運用だけでなく、障害発生時の状況把握や原因の切り分けを難しくする要因にもなっていた。
「事業の土台となるネットワークインフラは統一されていなかったため、統合的な運用は実現できていませんでした。本当の意味での一社化になっていないという思いがありました」とJTB グループ本社 ITセキュリティ・インフラサポートチームの渡辺 淳一郎氏は語る。
もう1つの課題が、オフィスの無線LAN環境だった。特に大阪オフィスでは有線LANが中心で、無線LAN環境が十分に整備されていなかった。社員が決められた場所に縛られず、業務内容に応じて働く場所を選べる環境を実現するためにも、安定、かつ高速な無線LAN環境の整備が求められていた。
新しいオフィスでは、多様な働き方を推進する「スマートワーク」の考え方をベースに、ABW(Activity Based Working)を取り入れ、仕事の内容に合わせて最適な場所を社員自らが選択できる環境を目指した。その実現に向け、2025年末から2026年5月にわたるグループ本社と大阪オフィスの移転に合わせて、ネットワーク構成の統一と無線LAN環境の整備を進めることとなった。
「社員が仕事の内容に合わせて、最適な場所を選んで働けるようにするには、ネットワークインフラの統一が欠かせません。新社屋では従来のネットワークが抱えていた課題を解決して、新たなネットワーク環境を構築し、社員はノートPCでストレスを感じることなく、自由に仕事ができるようにしようと計画しました」と渡辺氏は語る。

JTBでは2024年夏、新たなネットワーク環境の構築にあたって複数社によるコンペを行い、ジェイズ・テクノロジー株式会社(以下、ジェイズ・テクノロジー)とNTTデータ ルウィーブの提案を採用した。決め手となったのは、JTBのRFP(提案依頼書)に盛り込まれたネットワーク・トランスフォーメーションの設計思想を具現化し、将来の発展性まで見据えた提案だった。
本案件では、無線LAN環境の強化とネットワーク基盤の標準化に向け、全社共通モデルとなるグランドデザインを策定した。東京・大阪の新社屋では、グランドデザインをベースとした共通の基本設計を提案し、事業会社ごとの独立性を維持しながらLAN設備の効率的な集約を実現する構成を検討した。
ネットワーク基盤には、NTTデータ ルウィーブが提供する「Cisco Catalyst Series」を採用した。JTBでは従来からCisco製品を中心にネットワークを運用しており、社内にはCiscoの運用保守に関する一定程度のノウハウとスキルがあった。また、新たなオフィス環境で求められる高速な有線・無線ネットワーク、高いPoE給電性能、オフィス内への設置に適した静音性などの要件にも適合していたことから、Cisco Catalyst Seriesを選定した。
また、NTTデータ ルウィーブがCiscoに関する深い知見と専門性を有し、大規模なネットワークに適した製品を選定できることも評価された。 Cisco Preferredパートナーとして培ってきた知見を活かした技術支援に加え、価格や納期の調整を含めた対応力によって、ジェイズ・テクノロジーとともにJTBの求めるネットワーク環境の実現を支援した。
「ネットワークは、コア層、ディストリビューション層、フロア層/エッジ層と多段構成を採用しているため、Cisco製品に統一して構成することで、接続の親和性や保守性が高まり、ネットワークの安定性に寄与すると考えました」と渡辺氏は語る。
プロジェクトは2025年1月から基本設計をスタート。新社屋での業務開始は、先行する大阪で最初の部署が2025年12月。大規模なネットワーク構築を限られた期間で完了させる必要があった。新社屋への移転は低層階の部門を皮切りに順次開始され、それに合わせて機器の調達や配線工事、機器導入を進め、フロアごとにネットワーク環境を構築していった。そして2026年1月に大阪オフィスの全部署の移転が完了。同月に開始した東京本社の移転も2026年5月に完了し、「Cisco Catalyst 9500/9300 Series」をはじめとする数百台規模のネットワーク機器を短期間で導入した。現在も安定稼働している。
プロジェクトを統括したジェイズ・テクノロジー 営業本部 グループマネージャ 西村 勝久氏は「Cisco Preferredパートナーとしての深い知見に加え、調達や納期の局面でも柔軟にご対応いただきました。プライムベンダーとして全体を統括する当社と、製品供給・技術支援を担うNTTデータ ルウィーブがシームレスに連携できたことが、本プロジェクトの推進力になったと感じています」と振り返る。
JTBでは、限られた期間で大規模なネットワーク環境を構築したジェイズ・テクノロジーとNTTデータ ルウィーブの対応力を高く評価し、「限られた期間のなかで新社屋への導入を計画通りに実行してくれました。彼らにしかできなかったと思います」と渡辺氏は語る。
さらに、ネットワーク構成を統一したことで、運用面でも効果が表れている。従来は拠点ごとにネットワーク構成が異なっていたため、障害が発生した際の原因の切り分けが難しかったが、構成の統一によって障害発生時の切り分けがしやすい環境となった。 新たなネットワーク環境は、社員の働き方にも変化をもたらしている。渡辺氏は「東京のグループ本社ではもともと無線LAN環境を備えていたので、目新しさはありませんが、ユーザー体感はさておき通信速度は非常に速くなりました。一方、大阪オフィスは有線LANから無線LANに切り替わったので、業務の効率は確実に向上していると思います。また社内での認知は今一つ薄いですが、東京大阪両社屋で無線LANが相互利用できるようになったこと、来客向けのゲストWi-Fiを導入したことも大きなポイントです」と効果を語る。
今回の導入により、東京本社・大阪オフィスではネットワーク環境が整備され、社員が場所に縛られず柔軟に働ける環境が整った。JTBでは、こうした働き方を支えるネットワーク基盤の整備が、今後さらなる社員満足度と生産性の向上につながっていくと考えている。
高い信頼性とセキュリティ機能で、ビジネスにおいて安定したネットワークの構築に役立つスイッチ。
スイッチング機能だけでなく、ポート密度、電力、冗長性、パフォーマンス、セキュリティ、管理機能、価格など様々なモデルがある。

JTBは、「交流」の価値を起点に、ツーリズムで培った国内外のネットワークを生かし、旅行、地域、ビジネス、グローバルなど幅広い領域で事業を展開しています。
創立:1912年
代表取締役 社長執行役員:青海 友
本社:東京都港区東新橋一丁目5番2号 汐留シティセンター
URL:https://www.jtbcorp.jp/jp/
・プライムベンダー
ジェイズ・テクノロジー株式会社
お客様にセキュリティやネットワークを中心とした先進ITソリューションと高度な技術力を提供することで、常に最適なIT環境を維持し、ビジネスの変革と成長を支えている。
設立:2012年
代表取締役社長:岩永 康徳
本社:東京都中央区新川1-16-3住友不動産茅場町ビル7F
URL:https://js-tech.co.jp/
