コラム

病院や医療機関の安全性・快適性を向上! 最新クラウド型MTを紹介

病院や医療機関では、医薬品や医療機器の適切な管理や、出入りする患者の快適性の確保などの理由から、適切な温度管理が求められています。しかしその温度管理を手作業で行っているケースは意外と多く、担当者の業務負担の軽減や効率的な管理体制の構築が課題となっています。

これを解決できる手段のひとつが、IoTセンサー(環境センサー)「Cisco Meraki MTセンサー」の導入によるクラウドでの一元管理です。
本記事では、その特徴や病院や医療機関で導入した場合にできることなどを解説します。

 

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病院や医療機関における温度管理の重要性

はじめに、病院や医療機関で温度管理が重要視されている理由について説明します。

医薬品は温度などの環境変化に敏感だから

病院や医療機関では患者の治療などで使う医薬品を常時揃えていますが、この医薬品は温度などの環境変化に比較的敏感です。特に、特定の医薬品を保管する薬剤保管庫は、常に一定の温度を保つ必要があります。保管中の温度が指定の範囲を超えると、医薬品が化学的に変化したり、効力を失ったりする可能性があるからです。そのため日頃から温度管理には気を配っておかなければなりません。

医療機器の機能維持に必要だから

医療機器の多くは精密機械であり、その故障リスクを減らすためには常に一定の温度で管理・運用することを求められます。たとえば、CTやMRIを高温下で保管していると、故障するリスクが高まり、逆に温度が低すぎても、機器の液晶ディスプレイが正常に機能しなくなり、動きが悪くなったりするケースもあるなど、さまざまなトラブルを引き起こす要因となります。

温度管理を適切に行っていないと、医療機器の寿命が縮まるだけでなく、診断の正確性にも影響を与えるため
注意が必要です。

患者の快適性を確保する必要があるから

病院や医療機関では、通院・入院する患者が多く存在します。病院内の温度が適切に管理されていないと、患者の体調を悪化させてしまう可能性があります。特に不安定な状態の患者は、寒暖の差が激しい環境に敏感なため、患者が快適に過ごせるように一定の温度を維持することが大事です。

 

病院や医療機関の温度管理でよく見られる課題

このように病院や医療機関における温度管理は非常に重要ですが、いくつかの課題が見受けられます。特に大きな課題となっているのが、担当者の管理負担が大きいことと、温度管理システムの導入負担が大きいことの2点です。これらの課題について詳しく解説します。

担当者の業務負担が大きい

温度管理は基本的に24時間365日体制で行う必要がありますが、多くの病院や医療機関では担当者が定期的に手作業で温度管理を行っています。温度を目視で確認して記録票に手書きで記録するような方法は昔から慣れ親しんだ方法かもしれませんが、担当者の業務負担は決して軽くはありません。

また、多くの病院や医療機関では、部屋ごとに異なる温度基準が存在します。それぞれの部屋に適した温度を維持する必要があるため、規模が大きい病院ほど温度管理は煩雑です。こうした温度管理を手作業で行っていると、万が一不適切な温度変化があった場合にもすぐに気づけない危険性があります。

温度管理システム導入のハードルが高い

こうした手作業での温度管理の解決策として、温度管理システムの導入が挙げられます。しかし、システムを導入するためには、機器の設置や維持管理などにさまざまなコストがかかります。また、24時間365日稼働している医療機関では、温度管理システムを導入するために業務を止めて配線工事を進める、などの対応も難しいです。

そのため、温度管理システムを導入するなら、費用対効果が見合っているもの、導入時の作業が比較的簡単に終わるものを中心に検討し、導入のハードルを少しでも下げるとよいでしょう。

 

IoTセンサー・Cisco Meraki MTシリーズとCisco Merakiによる
クラウド管理とは

病院や医療機関の温度管理に対する課題解決に役立つのが、IoTセンサーを活用したクラウド型の温度管理システムです。
担当者の業務負担が軽減できるだけでなく、センシング技術の活用により、従来型のシステムのような有線LANの配線工事が不要です。また、管理対象の増減にも柔軟に対応できます。

利便性の高いクラウド型温度管理システムのなかでも、今回は特にシンプルな一元管理が可能になるIoTセンサー「Cisco Meraki MTシリーズ」と、これと連動したソリューション「Cisco Meraki」について紹介します。

Cisco Meraki MTシリーズとは

Cisco Meraki MTシリーズは、大規模な医療機関でもシンプルに導入できるIoTセンサーです。

各部屋や薬剤保管庫などにIoTセンサーをつけ、遠隔で一元管理しようとする場合、以下のようなデータ取得、転送など一連のシステムが必要になります。しかし、Cisco Meraki MTシリーズなら、既存のクラウド管理型ソリューション・Cisco Merakiや、IoTゲートウェイのMRシリーズ・MVシリーズと連動し、病院内に点在する多数のIoTセンサーを簡単に一元管理できます。

■一般的なIoT構成とCisco MerakiシリーズでのIoT構成一般的なIoT構成とCisco MerakiシリーズでのIoT構成はこちら

なお、このCisco Meraki MTシリーズは、すでに検体や試薬保管の温度管理などに使用されています。
その一例をこちらの記事で紹介しています。
Cisco Meraki MTセンサー | 株式会社サイキンソー様

Cisco Meraki MTシリーズとCisco Merakiの特徴

Cisco Meraki MTシリーズとCisco Merakiにはどのような特徴があるのでしょうか。主な特徴を3つ説明します。

1.IoTセンサーとITネットワークをひとつのダッシュボードで一元管理

Cisco Meraki MTシリーズやCisco Merakiを導入すれば、IoTセンサーとITネットワークをひとつのダッシュボードで一元管理できるようになります。温度管理のためにわざわざ各部屋や薬剤保管庫などに行く手間がなくなるため、温度管理担当者の負担を大幅に軽減できるでしょう。

2.ゼロタッチ導入によりの初期設定が容易

Cisco Merakiは、箱を開けて電源を入れるだけで使い始められる「ゼロタッチ導入」が可能です。そのためシステムの初期設定が容易に行え、以下のステップで簡単に設定作業を進められます。

        1. Cisco Merakiの初期設定を行う
        2. Cisco Merakiのダッシュボード上でセンサー機器の登録・設定を実施
        3. IoTセンサーの電源を入れる
        4. Bluetoothで自動接続し、温度測定をスタートする

3.API連携により、監視カメラや他システムとも連携可能

Cisco MerakiはAPI連携によって、監視カメラや他システムとも簡単に連携できます。コミュニケーションツールや入退室管理システム、CO2センサーなどと連携することで、現場のニーズに即した多様な使い方が可能です。こうした連携性の高さや柔軟性も、Cisco Merakiの特徴といえます。

Cisco Meraki MTシリーズの基本スペック

Cisco Meraki MTシリーズのなかで、病院や医療機関の温度管理に活用できるのは、主に以下の2製品です。
その製品スペックを紹介します。

センサータイプ 温度/湿度センサー 冷蔵設備向け温度センサー
接続方法 Bluetooth Low Energy(BLE)による無線接続
サンプリング頻度 2分間隔(20分間隔および閾値超過直後にデータを送信)
データストレージ 4,000データポイント(約5日分のデータを保存)
アラート機能 SMS、プッシュ通知、メールで発信
電源 単三電池2本または電源アダプタ
バッテリー寿命 最長5年

各IoTセンサーは無線接続されているため配線は必要なく、一度設置したら利用状況にもよりますが比較的長期間利用できます。
また、アラート機能や閾値超過直後のデータ送信機能なども兼ね備えているため、イレギュラーな出来事が起こった際にもすぐに気づくことができるでしょう。

 

病院や医療機関にCisco Meraki MTシリーズを導入してできること

病院や医療機関でCisco Meraki MTシリーズやCisco Merakiを導入すると、次のことが可能になります。

従業員が働きやすい環境を整備、省エネにもつながる

Cisco Meraki MTシリーズを活用すれば、温度管理担当者の業務負担が軽減され、面倒な手作業からも解放されます。また、病院などの建物内にセンサーを多く配置しておけば、各所の温度や湿度を常に管理できるため、従業員が働きやすい環境も整備できるでしょう。

加えて、温度管理の監視と自動化・効率化により、建物のエネルギー消費量を抑えることも可能です。

患者や来訪者にとって快適な環境を構築する

Cisco Meraki MTシリーズの導入は、病院の患者や来訪者にとって快適な環境を提供することにもつながります。よりストレスを感じずに建物内に滞在できるため、より治療に専念でき、病院自体の評判の向上にもつながるかもしれません。

建物の安全性を向上させる

Cisco Merakiに監視カメラや入退室管理システムを連携させることで、病院などの建物自体の安全性を高めることもできます。これにより、誰もが安心して通える病院や医療機関を作ることができるでしょう。

 

まとめ

病院や医療機関では、さまざまな理由から適切な温度管理が求められているものの、その管理を担当者が手作業で行っていることが多いという課題がありました。この課題解決のためには、IoTセンサー・Cisco Meraki MTシリーズや一連のソリューションが活用できます。

大規模な建物にも比較的スムーズに導入でき、ひとつのダッシュボードで多数のセンサーを一元管理できるようになります。そして、業務負担の軽減だけでなく、イレギュラー時に即対応することや、病院などの建物自体の快適性向上などにもつながるでしょう。

NTTデータ ルウィーブでは、Cisco Meraki MTシリーズやCisco Merakiのトライアルを実施しています。今後の業務改善や業務効率化への足がかりとして、今のうちから検討されてはいかがでしょうか。

 

2024/11/21(木)~24(日)に福岡市で開催される第44回 医療情報学連合大会↓↓↓に出展いたします。
ご来場の際は、シスコシステムズ合同会社のブース内へ是非お立ち寄りください。医療情報学連合大会(日本医療情報学会学術大会)

 

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